脱原発社会構築への結集

311震災後の世界を語ろう, 公共的活動 脱原発社会構築への結集 はコメントを受け付けていません

先日、3.11後の日本社会の構想を作り上げるような学際的な専門家・実務家・市民集団を立ち上げ、社会にアピールしていく必要を痛感している旨を書かせてもらいました。地球平和公共ネットワークは、これまでイラク戦争反対への結集、その後の平和への結集ほかで、さまざまな具体的かつ個別的運動を推進されてきた様々なグループや団体の受け皿として、そのようなパブリック・フォーラムのような役割を果たしてきました。今回も、3.11後の日本社会の構想という主題の下でこのような市民を中心として、パブリック・フォーラムのような役割を果たせていければと思いました。地球平和・エコロジー・福祉・定常型社会・公共哲学・友愛社会という将来構想は、3.11後の日本社会を構想する上で喫緊かつ不可欠になってきたと確信いたしております。これを一括りに脱原発社会構築への結集と呼べないでしょうか。積極的平和の概念は、エコロジー、自然との共生、生命と福祉、連帯と友愛、脱原発を含むと思います。

その後、何人かの方々からこのメールや個別のメールなどで、貴重なご意見が寄せられました。このメールに関係している方々の多くが、すでに個別的にいろんな取り組みや運動、主張や提言作成などを行っておられることを知りました。すでに広井さん、小林さん、きくちゆみさん、稲垣さん、鬼頭さん、松元さん、大田さん、イソップさん、天木さん他、数多くの方が重要な取り組みをされてきております。そこで地球平和公共ネットワークが、年に2-3度でもそれぞれの取り組みを公表しシェアし横の連携を作り上げていくための公共の場になれないか、と考えた次第です。

明らかになりましたのは、日本は脱原発へと舵をとり、太陽光発電ほかの自然エネルギー供給システムに移行していく必要があるということです。ドイツほか世界の多くの国々に比べ、日本国内はまだまだ世論が弱く心配しております。今回の大災害は日本社会の断面図をさやかに示してくれましたが、大災害に対して被災地の日本人の示した忍耐力と冷静さと勇気とは世界でも賞賛された通りですが、日本政府や東電の対応のまずさや緩慢さや透明性の欠如は世界の多くのメディアで批判されている通りだと思います。もう一つ見えてきたのは、日本社会の変革への対応のにぶさです。先日の朝日新聞の世論調査によれば、将来の日本を脱原発の方向に再定位すべきだと明確に考えている人がまだ20%程しかいないということです。これほどの放射能禍のただ中にあって何と低い数字かと思わざるをえません。

日本が10年余りかけて脱原発を推進させ、原発に依存することのないエネルギー供給の先駆的モデルとなり、それを諸外国に安価で輸出することができれば、これは、今回の放射能禍を通じて近隣諸国や世界の諸国に深刻な苦痛を与えてしまったことへの多少なりの償いとなり、貢献になるのではないか思います。

以上、脱原発社会構築への結集の提案とさせてください。

千葉 眞

admin @ 5月 6, 2011

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